佐賀市内で二十年近く和食屋を営む
店主、野中彰二。
そして野中と同じく板前であった父
「野中 啓次」が五十年程前に開業した
佐賀に密着した割烹料理の「鯛せん」。
四十数年の時を刻んだ店舗は
店主の野中 啓次の板前引退とともに
歴史に幕を閉じた。
息子である野中は、幼少期の頃より
料理人であった父の背中を追いかけ続け
自らも料理の道に足を踏み入れ、今に到る。
そして、この度、佐賀の食材を活かし
愛し続けた父の味・技術に
追いつけたと感じ始めた野中は
父から受け継いだ
この味と店の看板を次世代…
百年先も見据えたお店として
残したいと想いの元、装い新たに
名物であった、「鯛めし」と供に
復刻開店する事となった。
鯛の胸びれとエラの間付近にある骨が
鯛の姿に似ていることから江戸時代には
『鯛中鯛』と呼ばれて、めでたい鯛の中にある
鯛ということで、縁起ものや、お守りとして
珍重されていました。
この『鯛中鯛』のフォルムを洗練させ
上下に配しループを連想させる事で
「 ハレの日 」がまた巡って来るという
意味を持たせてあります。
【 作:光画デザイン 】
文字に込められた想いは
勢いとメリハリがはっきりとした
板前料理であり、そして特に
最後の「とめ」に意味を
持たせております。
店主野中は、最後のとめを
料理道の始末と考え、いただいた命に
感謝をし、しっかりと片付けるという
意味を持たせております。
【 作:野口ゆう 】
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